静岡

2024.01.20

【熱海市協力/商工会議所公認】 地域活性ビジネス アドバイザーと巡る、熱海のソウルフード実食ツアー

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みなさん、こんにちは! 早速ですが、今回の「ニッチャートラベル」の旅の舞台は、熱海です。熱海といえば、昭和の高度経済成長期には、年間500万人以上が宿泊したという日本屈指の温泉天国。しかしながら、バブル経済の崩壊以降、客足が急激に落ち込み、2006年には熱海市が「財政危機宣言」を発出するなど、大ピンチを迎えたこともありました。

「熱海ニューフジヤホテル」前から見る熱海銀座の風景。
熱海の湯の神である「湯前神社」の手前にある「大湯間歇泉」は、かつて世界の三大間歇泉のひとつにも数えられた熱海七湯のひとつ。

しかし、そこから熱海の復活劇が始まります。2010年代に入ると、民間企業や町の有志、行政が本格的にタッグを組んで、地域振興と観光需要復活に向けた数々の施策を展開。現在は、休日ともなると、若い観光客で賑わう活気のある街の姿が戻ってきました。しかし、まだまだ駅と温泉宿の往復だけで帰ってしまう観光客も多く、地域の魅力を訴求仕切れていないという課題も抱えています。

上・下/2022年、熱海市のチャレンジ応援センターとして、「熱海市役所」内にオープンした「A-supo」。ブース内には、施設オープン時の新聞記事も。

今回、僕たちと一緒にツアーを作ってくれる「A-supo(エーサポ)」の茨木彩夏さんと高原すずかさんは、民間企業に所属しながら、熱海市役所の産業支援窓口を担当。飲食店や小売店をはじめとする地域の事業者に寄り添いながら、市内で事業を行う人や市内で起業を目指す人をサポートしたり、新しいチャレンジを応援するなど、地域活性を下支えするビジネスアドバイザーとして活躍しています。

 

そんな彼女たちと巡る旅のテーマは、“熱海のソウルフード”。古くから地域で愛されてきた「食」を切り口に、熱海の風土や暮らしの中に息づく食文化を体験してもらうユニークなコンテンツを考えました。美味しいものには目がない食いしん坊の方はもちろん、“まちづくり”や“地域活性”に興味関心のある方もウェルカム! ふたりと話すことで、何か新しい気づきやヒントが見つかるかもしれません。と、すっかり前置きが長くなってしまいましたが、ここからは「A-supo」のふたりにご登場していただきます。 

【目次】

上・下/熱海七湯のひとつである、「小沢の湯」では高温の蒸気を利用して温泉卵を楽しめる。卵は目の前の「天神酒店」でも購入可能。

「A-supo」のふたりに聞く、熱海の魅力。

_早速ですが、まずは「A-supo」のおふたりの自己紹介をお願いします。 

茨木_熱海市出身&在住、熱海だいすき、茨木彩夏です。初対面の方に「熱海出身です」と自己紹介をすると、「熱海いいね! 家は温泉?」と聞かれますが、残念ながら我が家は温泉ではなく、普通の水道水です(笑)。多くの人にとって、熱海=熱海温泉のイメージが強いようですが、熱海には他にもたくさんの魅力があります。

_良かったら、茨木さんのオススメを教えていただけますか?

 茨木_では、個人的な熱海ベスト3を!  ひとつ目は、家からも見える青くて広い海! 天気がいい日は海が太陽に照らされてキラキラ青く輝いていて、ほんと癒されます。

ふたつ目は、今回のツアーの内容にも通じますが、オリジナリティ溢れる個人飲食店の多さです! 店の内装や食器にこだわったオシャレなお店から、昔なじみの常連さんに愛されるお店まで、共通するのは「その店でしか食べられない美味しさ」。人に紹介したいと思うお店が本当に多いんです。

最後は、人が温かく誰でも仲良くなれる風土! もともと 観光客が多い町なので、誰でも受け入れるおおらかなマインドがあって、実は移住先としても選ばれることも多い土地柄なんです。ちなみに「1回飲んだら友達」が、熱海の合言葉です(笑)

取材時は残念ながら雨。ただ、しっとりと濡れた街並みも雰囲気があり、とってもノスタルジック。

_続いて、高原さんお願いします。 

高原_約1年前から、東京から熱海に週2日で通う、熱海だいすき、高原すずかです。熱海は町を歩くと、坂道のいたるところから湯気が湧き出していて、来るとすぐに温泉気分に浸れます。私の好きな熱海は、何といっても海! ではなく、陸の方です。海辺から見る熱海は、山に沿って市街地が形成されていて、「東洋のモナコ」と呼ぶ人もいます。夜になると町の光がキラキラと海に映り、時間を忘れるほどその景色に見とれてしまいます。そんな大好きな熱海をみなさんに紹介できるのが楽しみです! 

古くは“熱海の三大別荘”と賞賛された「起雲閣」。昭和22年には旅館として生まれ変わり、太宰治や山本有三などなどの文豪たちにも愛された。熱海を代表する観光拠点。
熱海のネクストスポットとして注目を集める起雲閣通り。写真は、年内オープン予定のイタリアン「リコバナーレ」の杉本シェフ。「A-supo」が開業サポートを行っている。

知られざる、熱海の素晴らしさを伝えたい。

_今回のツアーにかける、ふたりの意気込みを聞かせてもらってもいいですか?

茨木_熱海は東京から新幹線で約40分と近く、人気温泉地ランキングで1位を獲得するなど、休日は多くのお客さんがいらっしゃっています。テレビやSNSでも、熱海の観光地や名物グルメが紹介されているのを観たことがあるのではないでしょうか。

しかし、私たち「A-supo」が事業者相談を受ける中で、そのような媒体で紹介されないものの、素晴らしい事業を行なっている方たちとたくさん出会ってきました。サービスや商品は抜群なのに、地元の方はもちろん、観光客に十分に知られていないモノ、発信できていないモノが多くあります。

ツアーを通して、少しでもそのような素敵な事業者さんを紹介し、皆さんの知らない熱海をぜひ認知してもらえたらと思っています。

_実際におふたりに熱海の町を案内していただいて、熱海は温泉だけじゃないってことがよくわかりました。昭和の古き良き喫茶店やスナックをはじめ、ノスタルジックな夜の町の匂いもまだまだ残っているし、町を歩けば谷崎潤一郎や三島由紀夫といった文豪たちが愛した洋食店やカフェがあったり。そして、とてもフォトジェニックな街ですよね。 

高原_本当にそうなんです! 今回はみなさんがイメージする熱海とは違う場所にお連れして、通常の観光では、絶対に体験できないであろうニッチでディープな食体験を提供できたらと思っています。 

「起雲閣」から程近い場所に店を構える、明治22年創業の「杉本鰹節商店」。同店では鰹節削り体験も。熱海の銘品「A-PLUS」認定の特製ふりかけと即席みそ玉もぜひ!

熱海の食文化を体験する旅。

_というわけで、今回のツアーのテーマは、“熱海のソウルフード”です。ツアーの内容について、具体的に教えていただけますか? 

茨木_海のまち、熱海の新鮮な魚介類が集まる「熱海魚市場」の社長から干物づくりを教わったり、創業130年以上を誇る「杉本鰹節商店」では鰹節の削り体験や食べ比べをしてもらったり。市内唯一のわさび漬製造所であり、昭和25年から三代続く「中島わさび漬製造所」さんも、ツアー参加者のためだけの特別体験を考えてくださっています。

伊豆山、熱海、網代、真鶴、小田原、沼津などから新鮮な魚が集まる「熱海魚市場」。代表の宇田勝さんは、「宇田水産」の社長も務める魚のプロフェッショナル。
創業70年の歴史を誇る「中島わさび漬製造所」の中島一洋さんと「A-supo」の茨木さん(左)と高原さん(右)。
朝昼夜専用とシーンに応じて味わいを変えたユニークなわさび漬けも!

今回のツアーでは、地域の事業者の方たちが大切に守り続けてきた熱海ならではの食文化を、ぜひ体験してもらいたいと思っているんです。

 _確かに、普通の観光とは全然違いますよね。そういえば、余談ですが「山田豆腐店」の軒先にマイカップが置いてあって、「毎日豆乳を飲みにくるんです」というお客さんがいたのにもビックリしました(笑)。地域の台所を支えてきたお店を歩いて回ることで、たくさんの発見と新鮮な驚きがありそうです。

創業100年以上の歴史を誇る「山田豆腐店」は、名物のおぼろ豆腐をはじめ、お惣菜も販売。
毎日訪れる常連さんのマイカップに豆乳を注ぐ、微笑ましいやりとりも。

もうひとつのテーマは、地域の人たちとの交流。 

高原_今回のツアーは、地元の方たちとの交流が大きなテーマなんです。暮らすような気分で熱海を歩いてもらい、町の空気感を味わってもらったり、地域の人たちと会話することで、観光では味わえない熱海ならではの暮らしの豊かさを感じてもらえたらと思っています。  

_交流は「ニッチャートラベル」の大切にしているコンセプトのひとつでもあります。地域の方はもちろん、参加者同士のつながりも作っていきたいですね!  ツアーのハイライトは、「熱海魚市場」で漁師鍋を囲みながらの夕食会。茨木さんが先ほどおっしゃっていた熱海の合言葉「1回飲んだら友達」が実現しそうな気がして楽しみです(笑)。と、今回のツアーの旅程は日帰りですが、参加者の皆さんには、ぜひ宿泊してもらって、熱海のいつまでも終わらない夜(笑)と温泉をぜひ楽しんで帰ってほしいですね。

上・下/参加者の方には、提携店でさまざまなサービスが受けられる「熱海はしご酒クーポン」マップをプレゼント。写真は提携店のひとつである「BAR やすい」。宿泊して、ぜひ夜の町へ!

茨木_はい、ぜひ皆さん、熱海に泊まっていってください(笑)。そして、参加者の皆さんが地域の方たちとフランクに楽しく交流できるようなツアーになったなら、とてもうれしいです。第二のふるさとのように、何度も何度も通ってもらえる町として熱海を選んでもらいたいんです。熱海に来たことがある方も、初めての方もツアーを通して、熱海を存分に楽しんでもらい、「自分のまち」として周囲の人に自慢してもらえたら、本当にうれしいです!  皆さんに会えることを、心より楽しみにしています。

茨木彩夏 高原すずか(A-supo)
A-supo(エーサポ)とは、熱海市役所の産業支援窓口として、熱海市内外の金融機関や商工会議所等の支援機関と連携しながら、市内で事業を行う方や市内で起業を目指す方をサポートする熱海市チャレンジ応援センター。個人事業主や中小企業といった相談者とともにチャレンジ(ゴール)を設定し、ビジネスプラン策定から、資金調達、SNS発信戦略、店舗の動線確認まで、相談者の経営サポートを行っている。また、熱海市内の産業支援機関のハブとなるよう、事業者間マッチングの推進や連携支援機関との連携も行う。2022年10月のオープン以来、これまでに飲食や小売業を中心に約100者の事業者の支援に携わっている。

【熱海市協力/商工会議所公認】 地域活性ビジネスアドバイザーと巡る、熱海のソウルフード実食ツアー

集合:2024年1月20日(土)12:00集合 〜20:30解散予定

参加のご応募について/下記リンクよりお申込み下さい。

ABOUT TOUR : ツアー詳細

1月20日(土)12:00集合/熱海魚市場

12:30〜13:10 アイスブレイク/熱海魚市場

受付を行ったあとは、「A-supo」の茨木さんと高原さんから、今回のツアーのコンセプトや概要、熱海の地域や食文化の魅力についてお話しいただきます。その後、参加者同士、自己紹介を行います。

13:30〜15:30 個店&町めぐり/杉本鰹節商店、中島わさび漬製造所、山田豆腐店、リコバナーレ、小沢の湯

「A-supo」のおふたりにアテンドしていただきながら、熱海の街を歩いて散策。地域の食を支える、老舗食材店を巡り、このツアーでしかできない食体験をしたり、ショッピングを楽しみながら、各個店の方々や参加者との交流を深めます。お土産としてはもちろん、購入した食材は夕食のお楽しみにしても!

▪️杉本鰹節商店
明治22年創業の「杉本鰹節商店」は、熱海を代表する老舗のひとつ。こちらでは鰹節削り体験をはじめ、鰹節の食べ比べも!

「杉本鰹節商店」代表の杉本隆さん。奥に見えるのは、代々受け継がれてきた削り機。
店頭では、常時10種ほどの削り節が並ぶ。

▪️中島わさび漬製造所
創業70年の歴史を誇る「中島わさび漬製造所」。家庭はもちろん、近隣のホテルなど、熱海の食卓を支えてきた地域が誇る名店です。

「中島わさび漬製造所」の中島一洋さんは、旭町二丁目の町内会長も務める。
わさび漬丸形は、厳選された原料と70年続く秘伝の配合で仕上げられた定番商品。

▪️山田豆腐店
創業100年以上を誇る、熱海で知らない人はいない老舗豆腐店。豆腐だけでなく、手作りのお惣菜も人気。お店自慢のフレッシュな豆乳もぜひ!

起雲閣から程近い交差点に店を構える「山田豆腐店」。なんと朝6時30分から営業!
名物のおぼろ豆腐は、午前中で売り切れてしまうほど人気の商品。

▪️リコバナーレ
「ありふれた些細な食事に豊かさ」を。そんなコンセプトのもと起雲閣通りに開店するイタリアンの新店。自慢のお惣菜を夕食のサイドディッシュに!

写真はイワシの干物のベッカフィーコ。地域の食材を活かすテクニックが冴える。

▪️小沢の湯
熱海七湯のひとつに数えられる「小沢の湯」。こちらでは、高温の蒸気を利用して、温泉卵づくりに挑戦! 卵はツアースタッフがご用意します。

かなり高温でビックリ! やけどに注意してトライ!

15:30-17:30 干物づくり体験/熱海魚市場

干物づくり体験は約2時間。その後、1時間ほど乾燥させて完成!
「熱海魚市場」代表の宇田さんは、若かりし頃ヨットの選手として活躍。文字通り海の男!

今回のツアーのメインイベントともいえる、熱海名物の干物づくり体験。「熱海魚市場」の代表であり、「宇田水産」の社長である宇田勝さんにワークショップ形式で、干物づくりの極意を教えていただきます。完成した干物は、夕食のメインディッシュに! 魚を知り尽くしたプロが丁寧に教えてくれるので、包丁さばきに自信のない方も安心してご参加いただけます。

18:30〜20:30 夕食&交流会/熱海魚市場  

上・下/「熱海魚市場」で開かれた過去の「魚祭り」の様子

夕食&交流会では、できあがったばかりの干物を実食。「熱海魚市場」代表の宇田さんが作ってくれる極上の漁師鍋を囲み、昼間購入した食材や惣菜も楽しみながら交流を深めます。また、当日は19時半まで「熱海魚市場」の名物イベント「土曜の夜市」も開催中。大漁旗がはためく場内で、熱海の食との出合いをお楽しみください。

20:30  解散 ・ナイトツアー(自由参加)

どことなく哀愁が漂う夜の熱海。写真は浜町通りの風景。

ツアーはここで一旦終了! なのですが、せっかくなら、ぜひ熱海に宿泊して、夜の町に「A-supo」のふたりと一緒に出かけましょう! ナイトツアーに行かれる方には、市内30の提携店で使えるオトクな「熱海はしご酒クーポン」マップをプレゼント(2024年3月末まで利用可能。¥500のスタートシールを各自、提携店や宿泊施設でご購入ください)。なお、宿泊先を探される方は、「熱海温泉お宿ナビ」が便利です。ぜひ、熱海の宿に泊まって、朝から温泉を満喫してください。それでは、皆さまのご参加を心よりお待ちしております!