地域活性化の事例13選!ユニークなテーマを切り口にした地域活性【2024最新】

更新日 2024.07.30

こんにちは!ニッチャートラベルです。

ニッチャートラベルでは、地域活性化をテーマに独創的でユニークな切り口のパッケージツアーを企画・商品化。現地にユーザーを送客するだけでなく、地域のブランディングやプロモーションに寄与することを目的にプロジェクトを行っています。

これまで、私たちは全国各地を訪れ、地域活性化に携わるたくさんの人たちと出会ってきました。かつては賑わいを見せていた町の活気を取り戻すために奮闘する、地域のクリエイターや自治体の方々の熱意に触れるたび、地域活性化の重要性をより強く、深く感じるようになりました。

そんな経験から、地域活性化について多くの方に興味を持ってもらいたいと思い、地域活性に関する情報をまとめたページを作成することにしました。ここでは、私たちの取り組みや事例も併せて紹介していきたいと思います。

【目次】

地域活性化とは:日本の地方を元気にする取り組み

地域活性化とは、ひとことで言うと各地域の経済・文化・産業活動を促進し、その地域に活気を取り戻すための取り組みを指します。街づくりや街おこし、地域振興といった文脈で用いられることも多く、地域の特色を生かした産業の振興、観光の促進、地域コミュニティの強化など、さまざまなカタチと手法があります。それでは、なぜ地域活性に今、注目が集まっているのでしょうか?それには、大きく二つの理由があります。

地域活性化の背景:少子高齢化と東京圏への人口集中がもたらす影響

Case_1 少子高齢化と消滅可能性都市の問題

日本の国内総人口は減少していて、特に地方で過疎化が進んでいます。これにより、地域社会や経済の維持が困難になり、地方の多くの町で学校や病院の閉鎖、経済の衰退などの問題を引き起こしています。また、少子高齢化の影響により、全国で1799ある自治体のうち約半数にあたる896の自治体が「消滅可能性都市」に該当する状況に陥っています。

※消滅可能性都市とは、『日本創成会議』が2014年に定義した「2010年から2040年にかけて、20 ~39歳の若年女性人口が 5 割以下に減少する市区町村」のこと。地域社会や経済を支える新しい世代が育たず、自治体としての維持が困難となり、無居住地化する可能性が高い地域です。

出典:総務省統計局「人口推計 2024年(令和6年)1月報」

Case_2 東京圏への人口集中

東京圏から出ていく人よりも入ってくる人の方が多く、人口集中が進んでいます。総務省の統計によると、東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の一都三県)への転入超過数は9万9519人。これにより、地方の人材・労働力不足が引き起こされ、衰退が加速しています。また、大規模災害が起こった際に、政治や大企業の中枢機能が麻痺してしまうリスクがあります。

出典:総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告2023年(令和5年)」

政府の地方活性化政策

これらの背景から、2014年に第二次安倍内閣は「地方創生」政策を打ち出しました。そこから地域活性化の重要性を国レベルで認識し、取り組みに注目が集まるようになったのです。

国を挙げての地域活性の取り組みは、安倍内閣終了後も、類似した法案や戦略で引き続き推進されています。

参考:国土交通省 観光庁 観光地域づくり

ユニークなテーマを切り口にした地域活性化の取り組み・事例

私たちニッチャートラベルは、“旅を介して、地域の活性化や人々の交流に貢献する”ことを目指し、地方自治体や観光協会、企業・ブランド、生産者、クリエイター、地域の人々などを結びつけて、独創的でユニークなパッケージツアーを企画・商品化し、提供しています。

ここでは、ニッチャートラベルで取り組んだ13の事例を紹介します。

Case_1 観光・交流の活性化|東京都渋谷区

About_概要

日本が世界に誇る”KING OF DIGGIN'”こと、90年代から日本の音楽シーンに影響を与え続けてきたヒップホップMC、DJのMUROさんがリコメンドするレコードショップを、参加者が巡りアーティストと参加者同士がコミュニケーションを深めるツアー。「渋谷区観光協会」のスローガンでもある“ PLAY DIVERSITY SHIBUYA!”を体現するニッチなツアーを通して、渋谷のカルチャーシーンを盛り上げました。

Character_参加者の特徴

・参加者は主にMUROさんのファン。
・ツアー開催地域に訪問経験のない人も含め、東北、中部、中国など全国各地から参加者が集まりました。

Effect_効果

・著名人をきっかけに、地域の魅力を発見する機会を創出。
・多数のメディアに掲載されたことで、地域のプロモーションに貢献。話題を作ることで、ツアー当日だけではなく、中長期的な集客を実現しました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【渋谷区観光協会公認】 MUROとディグる渋谷レコードショップツアー

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Case_2 関係人口の創出|三重県松阪市

About_概要

三重県松阪市で生まれ育った5人のメンバーで構成されるクリエイティブチーム「vacant」。地元が大好きな彼らが作成した、松阪の個性派スポットを掲載する『松阪偏愛マップ』をベースにツアーを企画しました。地元をよく知る彼らとともに巡り、松阪について知るだけでなく、行程を通して彼らとのコミュニケーションも深めるツアーに。自治体や地域の企業とともに松阪を盛り上げてきた、地域のキーマンが案内するローカルコンテンツ盛りだくさんの1日でした。

Character_参加者の特徴

・三重県内居住者と他県の居住者がそれぞれ半数ずつ参加。
・交流を重視したツアーの設計が好評で、同じ内容のツアーを複数回開催したにも関わらず、何人かの方にリピートでご参加いただけました。

Effect_効果

・ツアー中のコミュニケーションを通じて、地元の居住者と他地域から来た参加者の関係が深まりました。Facebookグループに松阪市のファンコミュニティが形成され、関係人口となり継続的な繋がりが保たれています。
・ツアーでは町の集会所を目指して創られた『MADOI』を本拠地として活用。これが居心地の良い居場所として機能し、参加者が再訪するきかっけとなりました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【松阪市協力/観光協会公認】 地元を再編集するデザインチームが考えた“松阪偏愛モニターツアー
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Case_3 教育、次世代の担い手作り|三重県南部地域

About_概要

”地域の魅力を若い世代に伝える”をテーマに、「伊勢志摩編」「紀勢・東紀州編」の2回に分けて実施した三重県南部地域振興局主催の事業。ツアーは、三重に暮らす・旅するWEBマガジン『OTONAMIE』を運営している村山祐介さんと一緒にプランニング。様々な事業の取材などを通じて構築された、三重県の生産者や地域プレイヤー等との深いリレーションを用いて、地域の先進的な取り組みをしている事業者との交流、地域づくりをしている現場や近年の人気スポット訪問など、1泊2日のプログラムを構成しました。

Character_参加者の特徴

・8割が学生で、他の方々もおおむね30歳までの若い世代。
・参加者の大半が地域づくりや地域活性化に興味関心を抱いていました。

Effect_効果

・ツアー催行後のアンケートでは、参加者の95%が南部地域への興味が増したと回答。
・就職活動やキャリア形成途中の若い世代が、三重県南部地域をフィールドに活躍する人々と出会うことで、その地域特有の魅力的な仕事を理解し、田舎でキャリアを築くことへの関心を持つきっかけとなりました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【三重県主催】『OTONAMIE』が案内する、三重県南部地域の仕事と暮らし体感バスツアー/伊勢志摩編
・【三重県主催】『OTONAMIE』が案内する、三重県南部地域の仕事と暮らし体感バスツアー/紀勢・東紀州編

Case_4 オフピーク時の集客|栃木県益子町

About_概要

栃木県益子町は約400名ほどが作陶している「陶芸の町」。年に2度開催される陶器市には、全国から約60万人もの人が訪れる一方で、普段は陶器市の賑わいとは程遠く静かな町という課題があります。そこで、解決に向けて奔走する町のみなさんと一緒に、「陶芸の町」の魅力を発信していくツアーをシリーズ化して展開することにしました。記念すべき第一回目は、民藝運動を牽引した人間国宝、陶芸家 濱田庄司の孫であり、祖父が開窯した「濱田窯」の3代目として作陶を続ける、陶芸家の濱田友緒さんにツアーナビゲーターを務めていただくことに。友緒さん行きつけのお店を巡るなど、陶器市以外の期間の町の楽しみ方を体験できるツアーになりました。

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Case_5 知られざる地域の魅力を発掘|神奈川県熱海市

About_概要

熱海といえば日本屈指の温泉天国で、休日には若い観光客で賑わう活気のある街。しかし、まだまだ駅と温泉宿の往復だけで帰ってしまう観光客も多く、地域の魅力を訴求仕切れていないという課題も抱えています。そこで、熱海の魅力を知り尽くすローカルアドバイザーと、古くから地域で愛されてきた”熱海のソウルフード”を切り口にツアーを企画。干物、鰹節、豆腐、わさび漬など通常観光では味わえない「食」に舌鼓を打ち、熱海の風土や暮らしの中に息づく文化を体験しながら、現地の人たちとの交流を楽しみ、地域の魅力を知るユニークなコンテンツを考えました。

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Case_6 SDGs・サステナブルな取り組み|長野県松本市

About_概要

世界中で社会問題として取り上げられるアパレル製品の過剰生産と大量廃棄。スタイリストの小沢宏さんは、さまざまなブランドの「デッドストック」を「ライブストック」として再定義し、商品を生まれ変わらせ販売する取り組みを、自身のセレクトショップ「EDITOLIAL STORE」で実践しています。

そんな取り組みに共感したニッチャートラベルは、「EDITOLIAL STORE」と松本市とコラボレーションして “ファッション“がテーマのツアーを実施。ファッションシーンを牽引するクリエイターが集結するイベントに合わせ、限定アイテムの特典やアフターパーティーへの参加がセットになった、サステナブルなショッピングツアーをつくりました。

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Case_7 地産地消で地場の産業を応援静岡県田方郡函南町

About_概要

吉本興業所属のアウトドア芸人「たけだバーベキュー」氏監修のもと、1泊2日のBBQツアーを催行。本ツアーのためだけに、地域の食材を使ったスペシャルメニューを考案いただきました。1日目は直々にレクチャーを受けながら、山上にあるグランピング施設にて参加者が調理を行い、地産地消の特別ディナーを楽しむという内容。2日目は、バスで道の駅や販売店を巡り、BBQで実際に口にしたものや、地域の食材を購入できる構成にしました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【函南町協力/函南町観光協会公認】  アウトドア芸人・たけだバーベキューと  行く、十国峠・地産地消BBQツアー
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Case_8 イベントとの連携|東京都渋谷区

About_概要

渋谷区が共催する、テクノロジー・カルチャー・エンターテインメントをミックスした最先端のアート×テックイベント「DIG SHIBUYA」を、ディープにめぐるツアー。

渋谷区で先端テクノロジー推進や実装支援を担ってきた、一般社団法人渋谷未来デザインの長田新子さんと展示会場を巡って、作品をつくったアーティスト本人から解説を受けることで、イベントを深掘りできる内容となりました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【渋谷区観光協会公認】渋谷未来デザイン・長田新子と行く『DIG SHIBUYA』アート×テックツアー
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Case_9 地域を舞台にした作品の活用|京都府宇治市

About_概要

上方落語『宇治の柴舟』の噺の舞台となった場所で、上方落語家の桂紋四郎による落語の鑑賞。参加者は、思いっきり笑いながら、当時の人々の息遣いや歴史に触れ、頭の中でイメージを膨らませてから宇治を散策します。日本の茶文化の中心地として知られる宇治で、400年以上続く窯元「朝日焼」を訪ね、工房を見学したあとは、絵付け体験にも挑戦。落語をきっかけに、地域の魅力の理解促進に繋げました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【宇治市/観光協会協力】落語家・桂紋四郎と巡る、上方落語の舞台ツアー/京都篇 vol.1 宇治の柴舟

Case_10 インバウンド富裕層の集客石川県金沢市

About_概要

加賀藩御茶碗士として350年の歴史をもつ伝統工芸「大樋焼」。現当主11代目の大樋長左衛門を父にもつ陶芸家 奈良祐希氏をナビゲーターに迎え、インバウンドの地方誘客や消費拡大を目指したツアーを企画しました。奈良氏が直接手ほどきする作陶修行体験をメインコンテンツとしに据え、大樋家によるお手前の茶の湯体験や、奈良氏と親交ある世界的に評価の高い寿司店「小松弥助」をはじめとするスペシャルディナーなどを用意。ツアー内容はご要望に応じてカスタマイズが可能で、通年で販売しています。

▼ 取り組みの詳細はこちら
BRUTUS 地元アーティストが案内する地域密着ツアー。〈ニッチャートラベル〉プロデュースの独創的な金沢旅
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ナビタイムジャパン 「NICHER TRAVEL」、新たにインバウンド向けツアーを提供開始

Case_11 移住の促進|三重県松阪市

About_概要

三重県とのタイアップで催行した移住促進ツアー。" DISCOVER LOCAL MIE"をテーマに、これまであまり光が当ててこられなかった三重県の地域にフォーカスし、松阪市に移住し“まちづくり”に奮闘するクリエイターと交流を深めながら、その土地ならではの魅力を発見します。ツアーには移住検討者も集まりました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【三重県主催/松阪市・松阪市観光協会協力】まちづくりクリエイターがナビゲート。松阪偏愛、これからの暮らし発見ツアー/奥松阪編
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Case_12 デジタルを活用し、旅アトの交流をフォロー|東京都渋谷区

About_概要

カルチャー、ファッション等の雑誌をはじめ、CDジャケットや広告などを手がけ、2000年代から活躍を続ける人気写真家・平野太呂とフイルムカメラを片手に、参加者たちが渋谷の街を歩きながら撮影を行うツアー。後日、それぞれの写真を発表する講評会をリアルとオンラインで同時開催。オンライン写真展を開催し、撮影した作品の一般公開も行いました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【渋谷区観光協会公認】写真家・平野太呂と行く渋谷フォトセッションツアー

Case_13 スポーツチームを軸にした周遊促進|東京都渋谷区

About_概要

渋谷区をホームタウンとする男子プロバスケットボールリーグBリーグ「サンロッカーズ渋谷」とのコラボレーションツアー。チームともゆかりの深い「金王八幡宮」での必勝祈願から始まり、試合観戦後は、マスコット「サンディー」との記念撮影やアリーナMCを務めるパトリックユウ氏をゲストに招いたファン交流会も開催。チームメンバーに関係の深いスポットなどを、ツアー当日だけでなく再訪時にも活用できるようにデジタルマップにまとめ配布することで、地域の周遊に役立てました。

▼ 取り組みの詳細はこちら
【渋谷区観光協会公認】サンロッカーズ渋谷 応援観戦シブサンツアー
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SUNROCKERS SHIBUYAサンロッカーズ渋谷応援観戦&ファン交流ツアーのご案内

まとめ

日本の人口減少に伴い地方の過疎化も進み、都市部から地方への人の流れを作る方法として、地域活性化が注目されています。自分の愛着を持っている地域には、明るく活気ある場所であり続けてほしいもの。私たちニッチャートラベルは、地域を愛し、守るために努力する方々を応援します。そして、地域に興味を持つ人を増やし、みんなで盛り上げられるよう、ユニークな切り口のツアーを創出していきます。

「関係人口の創出や拡大につながるツアーを作りたい」。「地域住民と旅行者が触れ合う場を旅を通して増やしたい」。「観光ガイドには載らない、地元の魅力を旅行者に知ってほしい」etc.……。地域活性化の内容にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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